投稿日:2008-01-22 Tue
ふたりは初めて出会った時から、互いに惹かれ合った。こんなにも人を熱く想えるなんて、人生とはなんと素晴らしいのだろう。
互いが互いを思いやり、今まで味わったことのない安らぎを感じ、
この世に存在するすべてのもに感謝した。
世界中の"幸せ"を
自分たちが独占してしまっているとさえ思えていた。
結婚を決意したふたりは、互いを家族に引き合わせる。
まずは男の家へ。次に女の家へ。
男の家族は、娘を大層気に入った。
何と愛らしく気だてのよい娘さんだろう。
よくぞこんなに素敵なお嬢さんと出会えたものだなと、皆で喜び合った。
だが団らんは長くは続かない。
「紀子さんは、たしか×××町でしたか」
「はい。あ、でも両親は以前××町に居たそうです。
私が生まれて直ぐに引っ越したって言ってました」
「……お父さんの名は?」
「浩史です」
「外村、浩史さん…?」
「はい、え…もしかして父をご存知でしたか?」
「どのような字を書くんだね?」
「外の村、名前はさんずいに告白の告、それに歴史の史です」
「それで、お父さんは何をなさっている方なのかな…」
「内科医です。開業医をやっています」
男の両親は蒼白となる。
実は自分たちは生まれたての女児を養子に出していた。
事業に失敗して、長男を食べさせるのにも困っていた所へ、
産婆の口伝てで、内科医の夫婦へと養子縁組させたのだった。
おそらくその時の赤子が、この娘なのだろう。
翌日男の両親は娘の親を訪ねた。
そこには確かに知った顔があった。意図せずして約20年ぶりの再会である。
2組の両親とて、複雑な思いがあった。
よくぞ立派に育ててくれた…生みの親は感謝している。
だが、かくして杞憂は現実となったのだ。
2組の両親が取るべき道は、たった一つしかない。
互いの両親はふたりを呼び、事実を告げた。
お前たちは血を分けた兄妹であるから、結婚は許されないのだと。
そしてお互いのために、明日からは金輪際2度と会うのは止めなさいとも言った。
離れては生きる気がしない、そう思えたふたりは入水自殺を遂げた。
葬儀は別々に執り行われ、
男の方の葬儀は、終始誰もが無言だった。
これまでにも苦労をしてきた両親の、今の衰弱しきった様子。
そしてそれにも増して、
真面目で実直、親孝行だった男の苦しい恋の結末を思えば、
誰もが何も言えないのだった。
男の家には、葬儀の際一族で集合写真を撮る習わしがあった。
その日も1枚の写真を撮った。
そこには、居るはずのない娘、紀子の顔が大きく映っていた。


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哀しい偶然ですね。私もブログで小説を書きながら、おすすめ小説等も紹介しています。この話を紹介してみたので、良かったら一度遊びに来てください→http://syousetukojinn.blog59.fc2.com/
2008-08-25 月 16:13:25 |
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コジン
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(U・x・U)ギゴバイトさん、ドモ。連載始まりましたね。とっても楽しみにしています。
(U・x・U)うたうさん、ドモ。
そうなんです実話なんですよ〜…。あまりに可哀想なので書いてしまいました。
(U・x・U)うたうさん、ドモ。
そうなんです実話なんですよ〜…。あまりに可哀想なので書いてしまいました。
実話コエー
怖いけれど、哀しい話ですね。
というか、実話なんですか・・・?(汗)
というか、実話なんですか・・・?(汗)
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