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亡霊
里沙は亡霊に悩まされていた。
とりついて離れない見えない存在は、かれこれ3年が経っている。


粘ついたアナタの声を弾き返すことが出来ない、深夜の地下道。
私の靴音とアナタの鼓動が
嫌な感じに合わさって、
途中壁のひび割れから、
煙のように
不安がたちこめ、
私は居ても立っても居られなくなり、
振り返ってまで、アナタの気配を探す。

アナタはそんな私を
遠くから高らかに笑い、
そして「愛しているよ…」
と生温かな吐息混じりの声で
今夜も呪詛を吐く。

どうか私を見逃して……。
どうか私を……。


休日、マンションの自室で、
眠りに誘われるまま、
独りベッドに寝そべっていると、
やはりまたアナタの声がする。
「里沙…愛しているよ…お前だけだ……」

温もりすら感じてしまいそうな、悪寒。
いないはずなのに、
気配を感じてしまう……。
…怖い……。


「里沙…里沙は寂しい?
もうすぐ戻るよ……やっと里沙の隣りに……」
その日も亡霊の声を聞いた。
里沙の右手は、隣りにいた健太が握っている。
ふたりの手には、プラチナのメッセージリングが光っている。
「ヒサト帰ってくるって……」
「え、マジ? いつ?」
「5月だって」
「5月って、5月のいつよ?」
「そんなの知らないわよ」
「どーすんだよ、まだ何にも話してないんだろ?」
「そーよ。だって事後報告にしちゃおうって、健太が言ったんじゃない」
「………」
「ねえ、どーするの…ねぇ……ちょっと、健……」
携帯の着信音が鳴った。
遂先程切ったばかりのヒサトからだ。
「どーしよ、またヒサトだよ」
「で、出ろよ…取り敢えず、」
「えー…だってー…」
「大丈夫だって、バレてないんだから」
「う…うん」
渋々出てみると
「里沙? さっき言い忘れちゃんたんだけどさ。
 俺、お袋に頼んで結婚式場押さえといたから」
「え?!」
「5月だよ。戻って直ぐに結婚しよう。
勝手に決めて悪いと思ったけどさ、
戻れるって思ったら、もう我慢出来無くって。
だから、来週からは土日にはそっちに戻ることにして、
細々したことはその時打ち合わせて……
……里沙? 聞いてる?」
「え、あ…うん……聞いてる…」
「驚いた?」
「う、うん…ちょっと…」
「だろ? でもさ俺はもっと驚いたことがあったんだよ。
アドバイザーの人に聞いたんだけど、
当日、里沙と同姓同名の女性も結婚するらしいんだ。
凄い偶然だろ?
だから俺、じゃあ相手の男の名前も私と同じですか?って言ったんだよ。
そしたら、あちらは錦戸さんですって言われてさ。
俺の会社の後輩にも錦戸っているじゃない、だから特別に聞いてみたんだけど、
それが相手の男の方の名前、俺の知ってる錦戸と同性同名なんだよな。
もうすっげー偶然。
覚えてるかなぁ…錦戸健太って奴。
一度俺の家に里沙が居た時、遊びに来たことがあっただろ。
ほら、俺が酔っぱらって先に潰れちゃった夜……」

そう、その夜に里沙と健太は結ばれたのだった。

一昨々年は仙台、一昨年は福岡、そして去年からは大阪と
ヒサトは転勤が続いていた。
もう東京には戻ってこない……
里沙と健太は、そう信じて疑わなかった。
社内での噂もあったが、多分にふたりの希望がそう思わせていた。

3年の時を隔てて、
この春 里沙と健太の前に、亡霊は復活する。




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夢路(short-short) | 18:38:38 | Trackback(0) | Comments(5)
コメント
(U・x・U)りさりんさん、ドモです。
恋は誰にも止められないですから、こうなったらもう、どう仕様もないでしょうね。


(U・x・U)七花さん、ドモです。
本当にこの三人どうなるんでしょう。私だったら、イチ抜けします。シンドイのは苦手ですから。
ただヒサトの場合、案外健太と里沙の結婚式当日に、友人代表として列席していたりする可能性も無きにしも非ずです。何てったって同僚ですからね。辛い所です。
2008-01-31 木 23:47:12 | URL | shio [編集]
shioさん、うちのブログへも来てくださってありがとうございます。
shioさんのブログはとっても不思議な雰囲気がただよってますね。

さてこのお話。幽霊の話かと思ったら、幽霊より怖い話でした。
この先、血を見るかも……(ぎゃー
2008-01-31 木 21:40:05 | URL | 七花 [編集]
 前の恋人が亡霊のような存在になっちゃうなんてすごく悲しいですね><
 でもこういうのって意外とよくあるのかなぁ・・・
 女性は寂しが屋なんです;;
2008-01-31 木 19:31:39 | URL | りさりん [編集]
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2008-01-31 木 09:09:57 | | [編集]
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2008-01-30 水 19:02:23 | | [編集]
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